CEOの彼の罠に落ちた
作者繁昌 空
ジャンル御曹司
CEOの彼の罠に落ちた
ローラがバスルームに隠れて20分後、戻ってこないハリーにローラの心は不安でいっぱいになったその時だった。寝室のドアが開かれた。
それから足音が近づいてきて、ローラがいるバスルームのドアも開かれた。 ハリーは少し気まずそうに手にしていたビニール袋をローラに渡した。 袋をのぞいてみると生理用ナプキンが数パック入っていた。しかもドラッグストアでは価格が高めの機能性が高いものばかり。
「…ありがとう!」 ローラがホッとしてニッコリ微笑むと、ハリーもはにかんだような笑みを浮かべた。
一般的に、躊躇なく1人で生理用品を買いに行くことができる男性は多くはないであろう。
しかしハリーはそうではなかった。
今日のヘッドラインニュースに登場するような、顔も見る人が見ればわかるような有名人のハリーがドラッグストアで生理用品を買ってきたのだ。
そんなハリーを感謝するため、ローラは彼にお湯を張ってあげた。
そしてローラは安心してベッドに入った。
とても疲れていたローラはすぐに眠ってしまった。 眠ってはいても、ローラは大きな胸の中にしっかりと包まれていることを背中で感じていた。 ローラが寝返りをうち、自分の胸の中にスッポリ入ってくると、いよいよハリーはローラを抱きたくて抱きたくてたまらなくなった。
ハリーにとって眠れない夜のはじまりだ。
翌日、目覚まし時計を止めたローラは時間を確かめた。 午前7時30分だった。 起きないと仕事に遅れる。 しかしローラは起きられずにいた。