CEOの彼の罠に落ちた
作者繁昌 空
ジャンル御曹司
CEOの彼の罠に落ちた
「わかったわ… でも、カクテルを注文してしまったんだ…飲ませてくれたっていいんでしょう。」
「そんなの簡単さ。」 マイクはカクテルをひと口で飲み干した。
空になったカクテルグラスを見たローラはフフッと微笑む。 ― マイク、これからアンタがワタシにしたことと同じことをしてあげるわ。このくそったれが! ― と、ローラは笑顔とは裏腹に心のなかでそう呟いていた。 しかし… ローラが飲みたいだけワインを飲みまくったあの日、マイクはローラに恨みを買うようなことをしたのだろうか? ご愁傷様…としか言えない…
ローラは自分からマイクの腕をガシッと掴むと、2人は当たり前のことのように上階の部屋に向かった。
ゾーイがそのバーに飛び込んできたとき、バーフロアにはすでにローラの姿はなかった。 彼はローラの携帯電話に電話かけた。呼び出してはいるものの、ローラは電話に出なかった。
すし詰め状態な店内で、 ゾーイがローラを見つけることなど無理だった。 すし詰めどころか、ゾーイがバーについた時にはローラはすでに上階に行っていたわけで、ゾーイがローラを見つけられることなどそもそもできなかったのだが。