替え玉の花嫁
作者羽間 里絵子
ジャンル恋愛
替え玉の花嫁
リンダは、以前オータムと一緒に行ったレストランにレイラを連れて行った。 彼女はメニューを見ながらレイラに聞いた。 「レイラ、何が食べたい?」
「何でもいいです」 とレイラは答えた。 そして彼女は笑顔でリンダに言った。「リンダさん、私は食べ物にあまりこだわりがないです。 このレストランで一番の料理は何かしら? でも、先にお伝えしておきますわ。 今日のここの食事代は私持ちでお願いしますね。 今日は私の仕事の初日で、あなたは私の先輩なんですから。 今後、必ずあなたの助けと指導が必要になる訳なので、先に、そのお礼としてここの食事を奢りたいです」
「いや、いや、 ダメよ」 リンダはオータムとの間に起こった事を考えると、オフィスでは恐怖で体が震えそうになっていたが、 今はレイラとのおしゃべりを楽しんでおり、 彼女は、「私はあなたの先輩よ。新入りのあなたに奢ってもらうなんて、とんでもないわ」と答えた。
「リンダさん、私に対しては形式ばらないでくださいね」 レイラは微笑んで言った、「私たちは職場の仲間なので、これから仲良くしていただきたいのです。 別の機会に夕食でもおごってもらってもいいでしょう。 だからここは私にご馳走させてくださいね」
これを聞き、リンダはそれ以上何も言わなかった。