替え玉の花嫁
「心配しなくていい。 俺は自分に自信がある。 もし、彼女が俺では無くサムを選んだとしたら、それは彼が俺よりも優れているからだ」 チャールズは、もしオータムがサムではなく自分を選んだら、そんな光栄な事は無いだろうと、謙虚に言った。 この事がイボンヌを苛ただせ、嫉妬させた。
「チャールズ、自分を過小評価する必要なないわ。 あなたはサムよりずっと素敵だと思うわ。 私ね...」 イボンヌは興奮してチャールズの手を握ったが、チャールズは顔を顰めた。
「何をするんだ?」 チャールズは手を引き、言った。「君は自分が誰なのか分かっているのか? 俺はおまえの姉の為だけに、お前に会いに来たんだ。 もし、君が再度一線を越える様な事をすれば、俺を責めることは出来ないぞ!」
「私は本気なの、チャールズ。 私は、本当に…」 イボンヌはチャールズが自分にこんなに冷たい態度を取るとは思っていなかったので、彼の気を揺さぶる為に話し続けた。
今まで、誰も彼女を拒否した事は無かったからだ。